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| 1.小札 | 2.金具廻り | 3.金物 | 4.革所 | 5.威毛 |
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甲冑を形成するための根本的な材料を小札(こざね)と呼びます。その素材のよって鉄札・革札に別れ、形状によって並札・三目札・伊予札に別れます。
鉄で作られた小札を鉄札と呼びます。
革(牛皮)で作られた小札を革札と呼びます。
2列(6個・7個)の穴をあけた小札を並札と呼びます。平安期から江戸期を通じて最も基本となる小札です。
3列(6個・6個・7個)の穴をあけた小札を三目札と呼びます。平安・鎌倉期に多く用いられます。
基本的には鉄札で、2列(7個・7個)の穴をあけた小札を伊予札と呼びます。札頭を矢筈・碁石・小札・一文字等に切ったものを、各々「○○頭の伊予札」と呼びます。稀に3列・4列の穴をあけたものもあります。
小札の名所を示す語に札頭・札尻・札裏があります。小札の寸法の測定には札足・札幅という語を使います。小札にあけられた穴は、各々の用途に応じて緘の穴・毛立の穴・下緘の穴に別れます。
小札の最上部を札頭と呼びます。
小札の最下部を札尻と呼びます。
小札の裏側を札裏と呼びます。
小札の高さを札足と呼びます。小札の丈を示すことから札丈(さねたけ)とも呼びます。
小札の横幅を札幅と呼びます。
上から1段目と2段目にあけられた穴を威毛の緘に用いることから緘の穴と呼びます。
小札の上から3段目にあけられた穴を威毛の毛立に用いることから毛立の穴と呼びます。
下から1段目から4段目にあけられた穴を下緘に用いることから下緘の穴と呼びます。
並札・三目札は札頭の形態によって平小札・盛上小札・空小札に別れます。
後に生まれる盛上小札に対して、平安・鎌倉期にみられる漆による盛上がない小札を平小札と呼びます。
室町期以降に見られる漆による盛り上げがある小札を盛上小札と呼びます。この時期、小札が薄く小さくなったため、凹凸の美観を補う目的から生まれたといわれています。
札裏から打ち出して外見上は盛上小札にみえるように作られた小札を空小札と呼びます。室町期以降に南九州地方で多くみられます。
並札・三目札・伊予札を用いて作られた板を小札板(こざねいた)と呼びます。小札板は使われる小札や製作法によって本小札・本縫延・包小札に分かれます。
並札・三目札を横に並べ重ねて革で綴じ、漆で塗り固めて作られた小札板を本小札と呼びます。後に生まれる切付小札に対して、本当の並札・三目札で作られた小札板という意味です。並札は二重、三目札は三重の小札板になります。
伊予札を横に並べ重ねて革で綴じ、漆で塗り固めて作られた小札板を本縫延と呼びます。「縫って延ばす」という作業工程から生じた語といわれています。後に生まれる縫延に対して、本当の伊予札で作られた小札板という意味です。伊予札は重なりがわずかなためほぼ一重の小札板になります。
並札・三目札・伊予札を横に並べ重ねて革で綴じ、革(馬皮)で包み漆で塗り固めて作られた小札板を包小札と呼びます。室町末期以降にみられ、包札(つつみざね)とも呼びます。
小札を横に並べ重ねて革で綴じることを下緘(したがらみ)と呼びます。並札・三目札には下緘の穴を4個・4個の上下に分け、革で上下1条・上2条下1条・上下2条のほぼ三通りの綴じ方があります。伊予札の綴じ方は上下1条がふつうです。
平安期にみられる手法です。表面上「ノ」下「T」・裏面上「T」下「?」にみえるように革で綴じ付けます。
平安期から江戸期にかけてふつうにみられる手法です。表面上「ノ」下「T」・裏面上「?」下「ノ」にみえるように革で綴じ付けます。
平安期から室町前期にかけてみられる手法です。表面上「ノ」下「?」・裏面上「?」下「ノ」にみえるように革で綴じ付けます。
(4)伊予札の下緘
伊予札はわずかに重ねながら、表面上「ノノ」」下「=」・裏面上「=」下「??」にみえるように革で綴じ付けます。
並札・三目札のほとんどに横撓があります。また用途に応じて縦溜があるものもあります。
並札・三目札を重ね合わせた部分に隙間を設けるために一枚一枚に横に撓め曲げることを横撓と呼びます。威毛に挿し込み・引き出しを容易にするために設けられ、毛喰の撓(けばみのため)とも呼びます。
胴尻が外に反り返るように一枚一枚の小札を縦に撓め曲げることを縦撓と呼びます。
本小札には用途に応じて特殊な小札を用います。これらは耳札・四目・目無・シコロ札などと呼ばれています。
本小札の両端に用いる小札を耳札と呼びます。並札と三目札によって用いる耳札の枚数・形状が異なります。
表側には1列(7個)の穴をあけたものを用い、裏側には1列(6個) の穴をあけたものを用います。
表側には1列(7個)と2列(6個・7個) の穴をあけたものを2枚用い、裏側には2列(6個・6個)と1列(6個) の穴をあけたものを2枚用います。
並札で2列(7個・7個) の穴をあけたものを四目と呼びます。ふつう胴丸・腹巻にみられる金具付の緘付の部分に用います。また大鎧の八双鋲を打つ部分や脇板の花緘の部分に用います。
並札の緘の穴を略し、2列(5個・5個) の穴をあけたものを目無と呼びます。近世初頭の本小札のシコロで縄目を略した鉢付板に用います。
シコロに用いる小札をシコロ札と呼びます。シコロの開き具合に合わせて裾の広い小札を用いることがあります。
小札の代用に鉄・革の延板を用いて作られた小札板を板札(いたざね)と呼びます。室町末期に生まれたといわれ、小札物に対して板物(いたもの)とも呼びます。ふつう札頭を一文字に切りますが、江戸初期以降には矢筈・碁石・小札等に切ったものもみられ、各々「○○頭の板札(あるいは板物)」と呼びます。その上から漆を盛り上げて作られた切付小札・縫延と呼ぶものがあります。
札頭を小札頭に切り揃え、並札が横に並んで重なってみえるように、漆を盛り上げて作られた板札を切付小札と呼びます。「現代の小札」という意から当世小札とも呼びます。
札頭を矢筈頭・碁石頭に切り揃え、伊予札を横に並べて重なってみえるように、漆で盛り上げて作られた板札を縫延と呼びます。
江戸期には様々な札頭の板札がみられます。切付小札・縫延のように小札物の擬似的なものに捕らわれず、山道・連山道・離山道等と呼ぶ板札独自の札頭が生まれます。
札頭に一定のうねりを設けた板札を山道と呼びます。
山道頭の頂上に窪みのあるものを連山道と呼びます。
山道頭の頂上に大きな窪みのあるものを離山道と呼びます。
江戸期の書物である『武用弁略』にはさらに異型の札頭がみられます。丁子頭・駒頭・魚鱗頭・胡麻殻頭・篠割・波頭等、形状はある程度は理解できますが、所在不詳のものも多くあります。多くは加賀具足の工芸的趣向から生まれたものといわれています。
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